ラ・フランス 豆知識

★出生の秘密
 ラ・フランスは、フランス生まれで山形育ち。1864年フランスのクロード・ブラシュ氏が発見した品種と言われています。日本には、1903(明治36)年にフランスから輸入されたのが始まりです。生産量は、山形が品質ともに日本一。
 平成15年には、日本でのラ・フランス生誕100年祭の記念すべき年を迎えます。

★こだわりの美味しさ
 ラ・フランスの美味しさは、
深く豊かな香り、甘酸のバランスの良いさわやかな味わい、そして滑らかな舌触りにあります。
 でも、それは樹からもぎたての果実では味わえません。収穫したばかりのラ・フランスは、ゴリゴリと硬く、酸味ばかりで甘味に乏しくおよそ魅力の無い味です。
 ラ・フランスを美味しく食べるには、収穫後、追熟の期間を置くことが、必須の条件です。樹上で完熟、もぎたてが最高という他の多くの果物とは、まるで違っています。正しい収穫時期と追熟がラ・フランスのこだわりの美味しさと言えます。

★美味しさの秘密
 収穫したばかりのラ・フランスは、1.6〜1.8%程度のでんぷんを含み、まやクエン酸などの酸が多くて糖分は乏しく全く美味しくありません。
 それが、
15〜20℃の適温のもとで、10日から2週間追熟するうちに、でんぷんがほとんど分解されて、果糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖分が増加します。酸の減少はあまり多くありませんが、糖分が大幅に増加するために、酸っぱさはあまり感じられず、コクのある美味しさが味わえます。
 また、果肉中のペクチンは、追熟が進むにつれて水溶性の比重が増加するために、とろりとした滑らかな舌触りが生まれます。つまり、ラ・フランスの美味しさは、追熟によって初めて得られるものなのです。
 追熟の完了は、香りが一段と強くなり、肩を押して柔らかくなった時です。

★健康機能
 ラ・フランスに多く含まれている果糖、ブドウ糖は、身体や脳の働きを助ける
大切なエネルギー源となります。果肉が持つ豊富な水分は、肌や髪、つめなどに潤いを与え、身体にたまった過剰な熱を冷まして、のどや気管を潤し、咳や扁桃腺炎などの痛みや糖尿病によるのどの渇きを抑え不足した体液を補う大事な役割を果たします。
 また、ラ・フランスの水冷機能は、
血圧を下げる効果があり特にのぼせや頭痛を伴う本能性高血圧に有効です。
 タンパク質分解酵素を含むので、脂っこい肉料理とともに食べると
消化を助ける効果もあります。

★花は?
 ラ・フランスは、5月上旬に真っ白な花を咲かせます。

★収穫期は?
 ラ・フランスは、満開日から165日前後が収穫適期とされています。収穫時期は10月中旬頃です。

★食べ頃・その見分け方
 ラ・フランスの食べ頃(追熟の完了)は、香りが一段と強くなり、肩を押してやや柔らかくなった時です。柔らかく食べ頃になったラ・フランスを冷蔵庫に入れておけば美味しさが長持ちします。


★食べ方は?
 ラ・フランスの美味しさは、何と言っても生食。食べる1〜2時間前に冷蔵庫で冷やしてお召し上がり頂くのが一番。皮をむいてカットしてそのまま、あるいは、チョッと上品に2分の1にカットし、芯を取り除いたラ・フランスをスプーンでお召し上がり頂く方法も。

★料理ア・ラ・カルト
・砂糖に赤ワインや洋酒(ブランデーやキュラソーなど)を加え甘く煮た、「ラ・フランス コンポート」
・ラ・フランスの甘酸っぱさとサクッと焼きあがった生地の歯ごたえが美味しい「ラ・フランス タルト」
・「ラ・フランス スープ」や「ラ・フランス ポタージュ」は、香り高いラ・フランスならではの美味しさ。チョッとオシャレなおもてなし料理にも。
 他にも美味しい食べ方がたくさんあります。

★11月11日は・・・
 11月11日はラ・フランスの日です。
@ラ・フランスが成熟し最も美味しい時期でいい月いい日であること。
Aラ・フランスが生まれたフランスでは、第1次世界大戦においてフランスが三国同盟のドイツなどに勝利した勝戦(終戦)記念日であること(1918年11月11日に終戦によるものです。